ブラジル・パンタナール便り・・・・
カテゴリ:マッタ・アトランチカ( 1 )

2001年 01月 01日
金色の小さなサル、ゴールデンライオンタマリン
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 ブラジル5大生態系でもっとも消滅の危機に瀕している生態系 マッタ・アトランチカ。ブラジル大西洋海岸山脈森林地帯。先日、豪雨による土砂崩れによる災害で世界的に放送された場所です。メトロポリタン、サンパウロを始め、リオ、クリチーバなどブラジル経済を支えている経済的に豊かな場所でもある

 マッタ・アトランチカにはブラジルの絶滅危惧種396種の内、350種類が生息し、 65%の動物50%の植物の絶滅危惧種を保持している貴重な生態系にも拘らず、ブラジル政府はMA保全規約51条中、この10年間で2条しか達成していない。そして一番注目すべきことは経済発展が著しいブラジルの人口59%が残されたMA原生林8%近辺で生活していること。

 先月からNHKスペシャルで放送されている「Hot Spot 最後の楽園」で紹介されるセラードよりも消滅の危機に瀕している生態系です。当然、コンサーベーションインターナショナルのHotSpotにも指定されています。早くこの自然の美しさ、貴重さを紹介しないといけません。

 その始めとして僕が今まで見て歩いた自然を紹介していきたいと思う。

 MA(Mata Atlantica)との最初の本格的な出会いは1996年の12月。観光都市リオ・デ・ジャネイロから北東へ300km離れた場所にある自然保護区。

 ここで絶滅に瀕している小型の珍しいサル、ゴールデンライオンタマリン(Mico-Leao-Dourado)の取材をするという目的だった。僕は撮影スタッフのカメラマン助手という現地採用アルバイトの形で撮影に約2週間ばかり同伴した。

 この小さなサルは、生息地であるMA原生林の伐採で生息環境が劇的に悪化して野生の個体数が激減してしまった。世界中の動物園で飼育されているライオンタマリンを健康診断、DNA検査をして繁殖率が高くなるようなカップルを作り、ワシントン動物園に集めて、そこで野生に返すトレーニングをしてリオの元の生息地である自然保護区で無線ラジオの首輪をつけて追跡調査をしながら個体数を増やしていくという壮大な計画が始まった。

 初めて見るMAは森が濃く、シダ類や着生植物ブロメリアや蘭が沢山見られた。正直アマゾンで見た森よりも緑が濃く豊かであった。たぶん外国人がイメージするブラジルのジャングル(熱帯雨林)はこのMAの森のような気がしてならない。

 ポルトガル人が渡航し始めて始めに上陸し始めたのがサンパウロからサルバドールにかけての海岸線。その海辺の背に張り付くように密生した森が生い茂っていた。当時の探検家などの挿絵を見るとのその森の素晴らしさが目に浮かぶ。そして「種の起源」を執筆した今世紀最大の生物学、博物学の創始者と言えるチャールズ・ダーウィンが観察した森もマッタ・アトランチカだったのだ。彼はその探検紀「ビーグル号航海紀」でその様子を詳細に表現している。

 そして100年も経たない間に、その森は原生林としては8%しか残されていないという悲しい事実。

 そのようなガラスのような貴重な森に住む小さな命をなんとか保全していくことは出来ないのか?

 それにはまず、その自然の素晴らしさを一般大衆に見せていくことが最良の手段。

 なんとかマスメディアを利用してこの小さな森の妖精が住む森を紹介していければ幸いである。


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by pantanalinbrazil | 2001-01-01 00:00 | マッタ・アトランチカ